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脳梗塞は、すべての神経や機能を司っている脳の細胞がやられてしまう病気なので、その後遺症もさまざまあります。
梗塞状態がひどいと、最悪の場合は死を招くこともありますが、血栓が詰まった箇所によって、引き起こされる障害が違ってきます。
脳梗塞の後遺症について理解を深め、効果的なリハビリをすることで普段の生活にできるだけ支障がなく過ごせるようになるということを確認しておきましょう。
脳梗塞後遺症とは?
脳梗塞において、血栓がどの部分に詰まっていたか、脳細胞のどの部分が死んでしまったかによって後に残る障害が違ってきます。
これが脳梗塞後遺症です。
脳の運動機能に関係する部分が壊死してしまうと、麻痺が残ります。
片側の手足の運動麻痺を片麻痺と呼びます。
脳の視覚中枢なら、失明や視力低下等の視覚障害が起こります。
脳の知的中枢なら、認知症などを起こすこともあります。
その他、感覚障害、言語障害、失読、失書、妄想や気分・感情の異常、記憶障害などの精神症状、尿失禁といった障害も考えられます。
また、情緒障害もあります。
これは、自分から何かを進んでしようとしない、テレビのチャンネルさえ変えないなどの自発性の低下があります。
脳梗塞の後遺症によって、健康や生活に大きな影響を与えます。
日頃から小さな体のサインも見逃さない、生活習慣を見直す等、未然に脳梗塞を防いだり、ひどい状態にしないようにしたりしていきたいです。
脳梗塞後遺症 急性期・慢性期のリハビリ
脳梗塞のリハビリの主な目的は、
「再発防止」
「日常生活における機能障害や能力低下から回復を目指し、生活の質の向上と維持を図る」
ことです。
再発防止には、脳に血栓ができることを防ぐ投薬治療や動脈硬化・高血圧・糖尿病等の生活習慣病を遠ざけるための生活習慣の確立が必要です。
改善のために、脳梗塞の食事療法の実践と同じくらい効果的で欠かせないのが「リハビリを通した適度な運動」です。
脳梗塞の症状には、脳梗塞発症直後~3週間までの「急性期」と、それ以降の「慢性期」に分かれます。
「急性期」のリハビリは病院で行われます。
病後の寝たきりなどによる廃用症候群の予防が目的です。
できるだけ早く行う必要があり、多くの医療機関では脳梗塞の治療と並行して行われます。
具体的には、手足の関節を動かしたり、寝たきりによる床ずれを防ぐための体位変換などが行われます。
最近では、発症から1ヶ月~6ヶ月までの間の回復期と呼ばれる段階もあります。
この時期が一番、日常生活動作の能力改善が大きく得られやすいときでもあります。
「慢性期」のリハビリは、リハビリ病棟や専門施設(通所リハビリや訪問リハビリ)で行われます。
日常生活で必要な食事・歩行・排泄など身体機能の回復に力点が置かれ、さまざまな訓練が実施されます。
一般的に脳血管疾患のリハビリは、発症から約6カ月までが効果的とされており、その後は回復の程度に応じて外来リハビリや通所リハビリを活用しながら自宅でリハビリを行われます。
リハビリによって100%までの機能回復は難しいですが、適切な時期に適切なリハビリをすることによって、自立した生活につなげていくことは可能です。
脳梗塞に効果のあるリハビリグッズを紹介!
脳梗塞になり麻痺が出てくると、複雑な動作が難しくなってきます。
例えば、座った状態で膝を曲げ伸ばししたり、腕を背中に回したりする動作が難しくなってきます。
これは、脳梗塞による脳の運動領域が侵させるためです。
これを解決するためには、新たに脳の違う部分で腕や足を鍛えてあげる必要があります。
またとにかく反復して練習することが大事です!
スポーツを同様、最初はうまくいきませんが、練習を重ねれば徐々に必ず上手になってきます。これは実際のリハビリの現場でもよく言われることです。
では、まず腕におすすめのリハビリグッズを紹介します。
腕におすすめリハビリグッズ
腕におすすめなリハビリグッズ
・ゴムボール
・コロ付きの板
ゴムボールはとにかく握っては離す動作を反復して行います。
麻痺になるととくに細かい動作が難しくなってくるので、手の握りや開きは常に練習しておくととても日常生活で便利です。
例えば、トイレで少しズボンを持ったり、立つ時に麻痺した手で手すりを持てると、麻痺していないほうの手で杖を持って安定して起立する事ができます。
コロ付きの板は、机の上において使います。
使い方は簡単で、板の上に手のひらを置いて、大きく円を描くように回すだけです。
これにより大きく肩やひじの関節を同時に動かす事ができ、単独では難しい複雑な動作を簡単に行える事ができます。
麻痺になると腕を使わない事が増えてきて、徐々に関節が硬くなり、衣服を着るのが難しくなってきます。
ですので、この運動を行うとその予防にもなるのでおすすめです。
脳梗塞に驚くほど効果のあるリハビリ「川平法」を紹介!
鹿児島大学病院霧島リハビリテーションセンターのセンター長である川平和美教授が、脳の神経回路を強化して機能回復を促進する新たなリハビリ「川平法」を開発しました。
テレビでも紹介されました。リハビリ業界では本も出版されています。
「川平法」は、治療者が患者の麻痺した手足を操作し、必要な神経回路にピンポイントで刺激を伝え、目標とする動作を誘発します。
それを根気よく繰り返すことで必要な神経回路を再建・強化し、麻痺の回復を促進させます。
患者が意図した動作をしやすいように、動かしたい部位に刺激を与えて運動を助ける方法を促通と呼ぶので、このリハビリ法は「促通反復療法」とも言います。
より効果的なリハビリが開発されて、多くの患者さんの症状に合ったリハビリが開発されています。
また脳梗塞になって家の中で立ち座りが難しい!そんな時は簡単な立ち上がり手すりもあります。
ぜひ参考にしてみて下さい。